1月15日、臨時市議会が開かれました。提出された議案は2つで、いずれも契約を認めるように求めるものです。一つは、北消防署新築工事17億5176万円です。6階建ての免震構造建物、延べ面積5,885㎡になります。
もう一つは、東山斎場駐車場及び雨水貯留槽整備工事の4億1796万円です。この議案が届けられて、添付された図面を見ると地下が巨大な貯留槽となっているではありませんか。工事費の大半はこの槽の工事費であると感じたので、担当課を呼び説明を求めましたが、納得できる説明ではありませんでした。
集水面積は3.9ヘクタール、調整槽の容量は3,710㎥で下流に配水するのは時間雨量10㎜相当をオリフィスにより排水する。時間雨量100㎜が1.7時間連続しても大丈夫な容量を確保したとの説明でした。
なぜ、10㎜に絞る必要があるのか尋ねると、下流の倉安川への負担を増やさないためとの回答。では、倉安川の流域面積はいくらで、3,9haはどのくらいの割合になるのかを聞くと即答できませんでした。再度翌日説明できる資料を持って説明をするよう求めました。河川港湾課に問い合わせたら、倉安川の流域面積は455haでしたので、1%にも満たない範囲の雨量を調節するのに3億円近いお金を使う計算になります。もっと有効なお金の使い方があるだろうといくつか例を挙げて追及したところ、平成10年の基本計画時点で地元との話し合いで、3,300㎥を約束した。最近はゲリラ豪雨が多いので、15%を上積して3,710㎥にしたとのことでした。
一番上流は時間雨量10mmに絞り込んでも、この地域では10㎜以上の雨はしょっちゅう降ります。総合的な対策こそ必要と思います。市の担当課は、市の斎場から出る水が下流への被害を及ぼさないようにすることだけが仕事と言わんばかりです。
本当は反対討論に立って意見を言いたいですが、議会運営委員会が終わってしまっていたので、質疑も反対討論も言う機会がありませんでした。それに、今から20数年前に決まっていたということなので、今回はしぶしぶ認めることにしました。
当時の委員会の議事録を見返しましたが、調整値の容量について議論された様子は窺えませんでした。それぞれの分野で専門的見地を持っている人が必要だと感じました。もっとも、知識は持っていても、当局が出したものは何でもOKという人はいるかもしれませんが。